
La Chambre de Haru S.
ピアノ演奏の
最初の出合いのために
重力奏法について
ピアノはとても大きな楽器です。
その楽器を鳴らすにはとても指だけでは鳴らすことは出来ません。腕の重さを使うことが必要です。
この腕の重さを使って弾くことを重力奏法と言います。これはピアノを演奏するための一般的な
奏法です。
腕は腕の根元である肩甲骨から使います。
肩甲骨から大きく腕を使えるようにすることから
習い始めるものをロシアンメソッドと言っています。
このメソッドは、「3の指」で「ノンレガート(一音ずつ繋げずに弾く)」から始めます。
この時に講師が生徒さんの腕が力みなく、柔軟な手首で、そして指の関節がぐらつかないように手を
支えます。
ノンレガートのあとは、レガート、スタッカート、アクセント、テヌートという音の発音法を
短い曲の中で覚えていきます。
これはピアノ演奏の公式の様なもので、基本的な手の使い方があるのです。
これらが気持ちの伝わる演奏へとつながります。
これはプロになるために行う特別な導入法ではありません。
効率よく身体を使い、表情のある音を生み出すこと。
曲から受け取った想いを、聴いている人に届けることができるように。
その最初の基礎を学ぶメソッドです。
ー初級テキストー
イリーナ・ゴリン著「不思議な音の国」上巻・下巻
イリーナ・ゴリン氏は、ウクライナのキーウ出身。子供の頃からこのメソッドで学ばれました。
日本で主流となっている手の位置を一カ所に固定した導入法ではピアノの弾き方を正しく習得する
ことは困難です。こちらのテキストは、美しい音で正しくピアノを弾く技術を習い始めから身に
付けるものです。指、手首、腕、肘、肩など上半身の全ての部位が自由で柔軟である
ことが美しい音を作り出します。その方法を音の読み方と同時に学んで行きます。
テキストは物語形式で「音の国」の登場人物たちが音楽の基礎知識を無理なく教えてくれます。
そして、どんな気持ちの音楽かを大切にしています。人を思う気持ちです。
上巻は全曲ノンレガート、下巻ではレガート、スタッカート、テヌート、アクセントなどの腕や
手首の使い方を学びます。これはピアノ演奏の公式のようなものです。
これにより、クラシック作品を演奏するための最初の基礎を身に付けることができます。
イリーナ先生が考えられた小道具を使い、手首や腕の動きをわかりやすく生徒さんにお伝えします。
小道具あれこれ
こちらはイリーナ先生のレッスンの様子です。
ーその他のテキストー
DIE RUSISSCHE KLAVIERSCHULE・ピアノのABC(グネーシナ)・Little Gems for pianoは、
このメソッドを無理なく継続していけるテキストです。
これらのテキストを通して基本的な身体の使い方と細かなタッチを覚え、ピアノ演奏の一番の
基礎をしっかりと身に付けていただけたら、と思います。テキスト紹介

