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情熱の国スペインの作曲家を今回と次回で3人ずつ紹介(しょうかい)します。
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イサ―ク・アルベニス
(1860-1909 スペイン)
スペイン国民楽派の先頭に立って活躍した作曲家、ピアニスト。
1869~1873年(9~13歳)にマドリード音楽院で学び、在学中にすでに演奏活動を開始。ドイツ、ベルギーでも勉強し、天才ピアニストとして世界各地で演奏。
1883年に教師で作曲家のペドレルから、スペインの民族音楽の作曲をすすめられ、スペインの民謡を取り入れた音楽づくりを始めました。
23歳で結婚をし、1890年代にフランスのパリに住みました。パリでは有名な音楽家との交流があり、その一人にフォーレがいました。
ピアノ曲を多く残し、当時からヨーロッパの音楽界では高く評価されていました。
49歳の若さで病により亡くなりました。
エンリケ・グラナドス
(1867ー1916 スペイン)
7歳年上のアルベニスと共に、スペイン国民楽派として名高い作曲家、ピアニスト。
スペインの民族的な音楽にくわえ、ロマン的でもあり、シューマンやショパンにも通じるところや、印象派のドビュッシーの影響もみられる音楽を作っています。
ピアニストとしては、グリーグのピアノ協奏曲でデビュー。演奏と作曲をしながら、音楽院で教育活動もしました。
1911年に作曲したオペラをフランスのパリで初演しようとした時に、第1次世界大戦が起きてしまいました。上演できずにいたところに、アメリカのオペラハウスから声がかかり、船旅がきらいなグラナドスは迷いながらもニューヨークへ行くことを決めました。
オペラは大成功をおさめ、アメリカの大統領からホワイトハウスで演奏するよう招かれ、予約をしていた飛行機のチケットをキャンセルしました。
このことが大きな運命の分かれ道になりました。
2か月後にやっと帰路につき、ロンドン経由でサセックス号に乗船したところ、英仏海峡(イギリスとフランスの間の海)でドイツの潜水艦に攻撃され沈んでしまいました。
グラナドスは救命ボートに救い上げられようとしていましたが、波にしずんでいく妻のすがたを見て、助けようと海に飛び込みました。しかし、二人とも波にもまれながら暗い海に沈んで行きました。48歳と8カ月でした。
マヌエル・デ・ファリャ
(1876-1946 スペイン)
早くからピアノや作曲の才能を示しました。
1900年にマドリードに住み、マドリード音楽院で作曲を教わったペドレル(アルベニスの作曲の先生)の影響(えいきょう)で、アンダルシアのフラメンコに興味を持ち、その影響が見られる作品を多く残しています。
1907~1914年までパリに滞在し、同じスペイン出身のアルベニス、フランス(パリはフランスの首都)のラヴェル、ドビュッシーと親交を結びました。
1914年に第1次世界大戦が始まりスペインに帰国。
1936年にスペインで内戦が始まり1939年にアルゼンチンに亡命。(アルゼンチンは南米の国でスペイン語を話します)
1946年、スペインに帰ることなくアルゼンチンで死去。
アルベニス
1860年5月29日生まれ
グラナドス
1867年7月27日生まれ
ファリャ
1876年11月23日生まれ
アルベニス スペイン組曲 Op.47より アストゥリアス
ピアノ:ルイス・フェルナンド・ペレス
アルベニスが亡くなった後にスペイン組曲第1集として出版されました。ギターのつま弾きのように始まります。のちにこの曲はギタリストによりギター用に編曲され、ギター版の方がオリジナルのピアノ版より有名になっています。
アストゥリアスは北部の地名ですが、この曲は南部のアンダルシアの音楽を元にしています。アルベニスはこの曲には前奏曲とだけ名付けています。
グラナドス 12のスペイン舞曲 Op.37 より
第5曲アンダルーサ
ギター:アンドレアス・セゴビア
この曲集はグラナドスの最初の傑作と言われ、サン=サーンス、グリーグ、キュイ(ロシア五人組)にも称賛されています。ピアノ曲として作られましたが、ギタリストのセゴビアがギター用に編曲し、ギターで聴くことが多い曲です。スペインの音楽を語る上でギターは欠かせません。原曲もギターを思わせる音楽です。
アンダルーサとはスペイン南部のアンダルシア地方のことです。ほの暗い情熱と哀愁をおびたメロディーが魅力です。曲名は作曲者がつけたものではありません。
グラナドス 12のスペイン舞曲 Op.37 より
第2曲 オリエンタル
ピアノ:エミリ・ブルガリャ
この曲集でグラナドスは「スペインのグリーグ」と言われました。デリケートで美しい音楽です。
この第2曲のオリエンタル(東洋の意味)の曲名は作曲者がつけたものではありませんが、東洋的なふんい気が漂います。スペインは長くイスラムに支配されていた国です。
バレエ音楽「恋は魔術師」より 火祭りの踊り
指揮:ダニエル・バレンボイム
シカゴ交響楽団
「恋は魔術師」はファリャの代表作で、ファリャの故郷アンダルシアのフラメンコを取り入れたバレエ音楽です。ジプシーのむすめの恋(こい)をめぐる話で、亡くなった元恋人が亡霊(ぼうれい)になって現れ、新しい恋人との仲を邪魔(じゃま)します。火祭りの踊りは、亡霊となって現れた元恋人を悪魔(あくま)ばらいする場面。燃えさかる炎のような音がメラメラと聞こえるようです。
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