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エドヴァルド・グリーグ
​ (1843-1907 ノルウェー)

​後期ロマン派の国民楽派の作曲家。ノルウェーの民族音楽を活かした音楽を作りました。


5人兄弟の4番目。ピアニストだった母に6歳からピアノを学び、15歳の時に才能を認められ、ドイツのライプツィヒ音楽院でピアノと作曲を3年半学び、19歳で首席(一番の成績)で卒業。

いとこでソプラノ歌手のニーナと結婚。生涯たいへん仲の良い二人でした。

二人ともたいへんおだやかで、心の優しい人物でした。この二人に会ったチャイコフスキーが「二人とも無邪気(むじゃき)で素直で、良い人たちだ」と言っています。

グリーグはとても小柄(こがら)で152㎝だったといわれています。
ピアニストとしても有名で、自作の曲を持ち、ヨーロッパをたびたび演奏旅行しました。

演奏会の時はあがらないように、ポケットの中に小さなカエルの置物(おきもの)を入れ、そっとにぎりしめていたそうです。

​ノルウェーはスウェーデンとの連合国でした。ノルウェーの音楽界はスウェーデンより盛んではなく、グリーグはノルウェーの音楽界を活性化させようと力をつくしました。

代表作となる「ピアノ協奏曲」がリストに認められ、グリーグの名は海外に知れ渡りました。さらに「ペールギュント」の作曲の成功により、世界的な作曲家となりました。

その間、悲しいこともありました。ピアノ協奏曲が書かれた年に生まれた一人むすめが、翌年亡くなりました。

世界を回っての演奏旅行で、次第にグリーグの健康が悪化。イギリスに向かうとちゅうで体調をくずし、ベルゲン(グリーグが住んでいた町)の病院に運ばれ、治療のかいなく、息をひきとりました。

​1905年のノルウェーの独立を見とどけた2年後でした。

トロールハウゲン(妖精の丘の意味、グリーグ夫妻が住んでいた所)に作られたお墓に、妻のニーナと共にねむっています。



 

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​1843年6月15日生まれ

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ノルウェーのフィヨルド。大自然に囲まれた国。

46385460-トロルハウゲン、有名な作曲家、ノルウェーのベルゲンでエドヴァルド-・-グリーグの家.webp

​トロールハウゲン(妖精の丘)のグリーグの家

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​作曲小屋 目の前は湖

ピアノ協奏曲 イ短調
ピアノ:レイフ・オヴェ・アンスネス
​指揮:ネヴィル・マリナー

グリーグのただひとつのピアノ協奏曲で、数あるピアノ協奏曲の中でも非常に人気のある曲です。最初のティンパニのクレッシェンドのあとのピアノの部分は聞いたことがあるかもしれません。
​これは、フィヨルドの滝の流れを表現しているそうです。
リストは、グリーグが持って来た手書きのこの曲の楽譜を初見で弾き、特に第3楽章をこれぞ北欧と絶賛しました。ノルウェーの大自然を感じさせる曲です。こちらの動画のピアニストはノルウェー出身のアンスネス。日本にもよく来日しています。

組曲 ホルベアの時代からOp.40より 前奏曲
​演奏:ノルウェー室内管弦楽団

ホルベアとはグリーグと同じベルゲン出身の作家。ホルベア生誕200周年の記念祭のために作曲。ピアノ曲として作曲し、翌年グリーグ自身が弦楽合奏に編曲。今ではこちらの方が演奏されることが多いです。軽快に走り抜ける感じの前奏曲のワクワク感が
心地よいです。

​ペールギュント第1組曲 Op.46 より「朝」
指揮:トーマス・ダウスゴー
​シアトルシンフォニー

ノルウェーのイプセンという作家が自分が書いた劇「ペール・ギュント」に音楽をつけてくれるようグリーグに頼みました。
物語は、母親と貧乏にくらすペールが、仕事もせず大きなゆめばかり見て、いつか自分は王様になるとあちこち旅をし、まわりに迷惑をかけながら大金持ちになるものの、お金をすべて失い、故郷に戻り、ずっと待っていてくれ目が見えなくなった恋人ソルヴェイグのひざの上で、自分の人生は何だったんだと思いながら亡くなる話です。

ペールギュント第1組曲 Op.46 より 「山の魔王の宮殿にて」
指揮:ネーメ・ヤネーメ
ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

物語の音楽を作ったグリーグは、27曲作った中から8曲を選び、4曲ずつ分けて第1組曲、第2組曲を作りました。
第1組曲にある「山の魔王の宮殿」は、ペールが旅の中で出会った魔王に、魔王のむすめと結婚すれば魔王になれると思い結婚させてくれるよう頼みます。しかし、目玉を切りつけさせてくれたら、というのであわてて逃げ出します。魔王のけらいトロルたちに追いかけられ、つかまりそうになりますが、教会のかねが鳴り魔王の国は消えてしまいます。1:38あたりから大さわぎ、という感じです。

ペールギュント第2組曲 Op.55より「ソルヴェイグの歌」
​歌:マリア・ソルベルグ(ソプラノ)

ペールの帰りを待つソルヴェイグの歌。
冬も春も夏も過ぎ1年たった。あなたが帰って来ると信じている。わたしは待ち続ける。そう約束したから。もし天国にいるなら、そこで会いましょう、と歌います。

抒情小曲集(じょじょうしょうきょくしゅう)
第8集 Op.65-6

トロルドハウゲンの婚礼(こんれい)の日
​演奏:レイフ・オヴェ・アンスネス

1867~1903年の36年という長い年月をかけて、全部で10集ある抒情小曲集を作りました。ひとつの集が6~8曲からできています。
トロルドハウゲンの婚礼の日はその中でも人気のある曲です。
​グリーグ夫妻の結婚25周年(銀婚式)を記念して、作曲されました。

トロルドハウゲンの婚礼の日
​演奏:グリーグ

​グリーグ自身による演奏です。テンポがけっこう速いです。

​抒情小曲集 第5集 Op.54-3 小人の行進
​演奏:ミハイル・プレトニョフ

第5集は抒情小曲集(じょじょうしょうきょくしゅう)の中で最高の完成度で、大成功をおさめた集です。ノルウェーの民族的な性格が濃い集です。「小人の行進」は特に人気のある曲で、トロルのわらい声が聞こえてくるような曲です。

​抒情小曲集 第5集 Op.56-4 ノクターン

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小人の行進と同じ第5集にある曲です。この曲もグリーグの人気をさらに高めました。ノルウェーの自然を感じさせる透明感があります。とちゅうで鳥の鳴き声も聞こえてきます。

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