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弦楽器(げんがっき)を代表するヴァイオリン属(ぞく)を紹介(しょうかい)します。


ヴァイオリン
 ヴァイオリン属(ぞく)の中で最も小さく、高い音を出します。あごで楽器をはさみ、弦をこすって音を出します。弦(げん)は4本です。
 本体の大きさの標準は大人用フルサイズで35.5cm。


ヴィオラ
 ヴァイオリンに比べ音の高さが5度低いです。また、大きさはヴァイオリンより5cmほど大きいですが、38cm~43cmと大きさにばらつきがあり、ヴァイオリンのように一定ではありません。
​ 大きい方が音がよく鳴りますが、大きすぎると演奏(えんそう)がむずかしくなるので、標準(ひょうじゅん)は41cm。日本は小さめの40.5cmが好まれるそうです。
 ヴァイオリンと同じく弦(げん)は4本。
楽譜は主にハ音記号を使います。高い音の時はト音記号になります。


チェロ
 
正式名はヴィオロンチェロ。弦の数は4本。低い音を出すために形全体が大きく厚(あつ)みが増しています。大きく重いので、あごにはさまず、エンドピンをゆかに立てて演奏します。弓はヴァイオリン、ヴィオラより太いですが、長さは短くなっています。
 楽譜は音が低いのでヘ音記号を使いますが、高い音になる時とハ音記号を使います。


コントラバス
 
オーケストラで一番低い音を受け持ちます。クラシック音楽では主に弓を使い音を鳴らしますが、ポピュラー音楽やジャズでは指で弦をはじいて音を鳴らします。
 大きさは170~200cm。弦の長さ95~120cmとけっこうばらつきがあります。国によって基準(きじゅん)が異(こと)なり、ヨーロッパの3/4サイズは日本の4/4フルサイズになります。
 弦は4本または5本で太く低い音が出ます。楽譜はヘ音記号。楽譜の音より1オクターブ低い音が出ます。ピアノの一番低い「ミ」まで出せます。チューニングによってその下の「シ」まで出すこともできます。
 立って演奏する時は楽器の横に体の左側をそわせ、左足や腰で楽器を支えます。オーケストラで座って演奏する時は立っている時とほぼ姿勢(しせい)が変わらないように、専用(せんよう)に作られた高いイスを使います。

 

​ヴァイオリン
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ヴァイオリンは大人用フルサイズ4/4と子供用として6つのサイズがあります。身長に合わせサイズを決めます。145cm以上は大人用のフルサイズになります、
​ヴィオラ
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ヴァイオリンより5度低い音を出すので、音楽では中音部を受け持つことが多いです。あたたかみのある音がします。
​チェロ
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チェロの音域はヴァイオリンに次いで2番目に広いです。ヴィオラより1オクターブ下からヴィオラより4度低い音まで出すことができます。指のおさえ方によっては、もっと高い音まで出すことができるそうです。
サイズは120cm,重さは3.5kgくらい。ケースや弓をふくめると8kg以上になることもあるそうです。
​コントラバス
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日本ではポップスやジャズではウッドベースとよばれています。和製英語です。重さは約10kg。
【音域】
【ヴァイオリン】​
ジュール・マスネ作曲: タイスの瞑想曲(めいそうきょく)
​ヴァイオリン:リュノー・キャプソン
​マスネが作曲したオペラ「タイス」の中の曲。第2幕の間奏曲です。アンコールの定番としてよく演奏されます。また、名曲コンサートのような企画(きかく)でも演奏されることが多いです。あまく美しい音楽です。
【ヴァイオリン】
​ヴィットーリオ・モンティ作曲:チャールダーシュ
​ヴァイオリン:ディヴィット・ギャレット
チャールダーシュはハンガリーのおどりの音楽から生まれたジャンル。居酒屋(いざかや)を意味するチャールダに由来(ゆらい)する言葉です。19世紀の音楽の都ウィーンでは、あまりの人気にチャールダーシュ禁止の法律が出たほど人気のある音楽でした。
​音楽のとくちょうは、おそい部分とはやい部分があることです。おそい部分はかなりおそく、哀愁(あいしゅう)漂います。
【ヴィオラ】
​J.S.バッハ作曲:ブランデンブルク協奏曲第6番 BWV1051
指揮・チェンバロ:トン・コープマン
​アムステルダム・バロック・オーケストラ
ブランデンブルク協奏曲は全部で6曲ありますが、就職活動のために作られたと考えられています。長い期間にわたり作られた6曲の協奏曲を編成(へんせい)の大きなものから並べたようで、作曲順ではありません。なので一番大きな曲は第1番、この第6番は最も小さな編成になります。
弦楽アンサンブルでヴァイオリンが入らない曲はこの曲以外におそらくないと思います。たいへんめずらしい編成です。
​全楽章聴くのは大変だと思いますので,楽章の始まりの時間を記しておきます。第3楽章は品よくおどっているような音楽です。
第1楽章0:00 第2楽章6:07 第3楽章11:08 
【チェロ】
J.S.バッハ作曲:無伴奏チェロ組曲第1番 BWV1007 より
「プレリュード」
​チェロ:M.ロストロポーヴィチ
バッハの独奏(どくそう:一人でえんそう)用のチェロ曲は全部で6曲。長いこと単純な練習曲と忘れられていましたが、20世紀最高のチェリストとされるパブロ・カザルス(1876-1973)にその価値が再発見され、現代ではバッハの作品の中でも高く評価される曲のひとつとなっています。
​第1番プレリュード(前奏曲)は6つの組曲の中で最も有名です。とぎれることなく続く16分音符の流れが、美しい和声をうき上がらせます。
【チェロ】
​サン=サーンス 動物の謝肉祭より「白鳥」
チェロを代表する曲です。サン=サーンスがなかまで楽しむために作った「動物の謝肉祭(しゃにくさい)」の中の1曲。
他の作曲家や自分の曲をパロディにしているので、自分が生きている間はこの曲のえんそうもがくふのしゅっぱんも禁止(きんし)しました。しかし、この白鳥だけはオリジナルの曲であり、あるバレリーナがこの曲でおどりたい、がくふを出版(しゅっぱん)してほしいと言うので、その願いをかなえました。
【コントラバス】
​サン=サーンス作曲:動物の謝肉祭より「ぞう」
白鳥と同じく動物の謝肉祭に登場する「ぞう」。
この曲はパロディで、メンデルスゾーンとベルリオーズという作曲家の曲を組みこんでいます。この2曲はようせいをテーマにしたもので、それを「ぞう」の曲にしたのです。ぞうが大きな体に天使の羽をつけて行進しているすがたを想像してみてください。
【コントラバス】
All of me
演奏:Piano Trio Triority
ジャズではコントラバス(英語ではダブルベース)は弓を使わず、指で弦をはじいてえんそうします。
​ジャズの音楽はクラシック音楽とちがい、がくふ通りには進みません。基本のメロディーはありますが、楽譜はないと言ってよいです。えんそう者のその場のアドリブで音楽が進んで行きます。コード(和音)進行も基本的にありますが、そこに自由に音をくわえてえんそうします。リズムも自由に作ります。
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