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2回に分け木管楽器を紹介します。今回はフルート・オーボエ・クラリネットです。

木管楽器(もっかんがっき)
​クラリネットやサクスフォン、オーボエのようにリードをふるわせて音を出すものと、フルートのように空気をふるわせて音を出すものがあります。





​リード↑うすい木の板 / フルートの唄口↑


フルート

高い音を出す楽器です。ピアノのまんなかのドからピアノの一番高いドより1オクターブひくい音まで出すことができます。



​音量は小さい方ですが、たいへん速い動きの音をえんそうできます。フルートの音は鳥の声に似ています。


オーボエ
見た感じはクラリネットににていますが、ちがうところがいくつもあります。
​オーボエはリードが2まいあるダブルリードです。クラリネットはマウスピースにリードを1まいつけてふきますが、オーボエにはマウスピースがなく、リードがあるだけなので、音を出すことがむずかしい楽器です。

オーボエの口のところ→

​息をふきこむあながせまいので、息を少ししか入れることができません。息を少しずつ使うので、長いメロディーを一息でふくことができますが、これは息を止めているのに近い状態になります。肺に二酸化炭素がふえるので、息を吸う時にそれを吐き出してからすわなければならず、息を吸うのに少し時間がかかります。
​音域はフルートより少しせまいです。



​オーケストラのチューニングはオーボエの音の高さに合わせます。オーボエは音の高さを調整するのにリードの幅や長さ(演奏者が自分でリードは作ります)で行うしかなく、その場ですぐには変えられないので、他の楽器がオーボエの音の高さに合わせます。


クラリネット

クラリネットは音域により種類があります。
最も一般的なのはB♭管です。ほかに、E♭管、A管、アルトクラリネット、バスクラリネットとあります。
B♭管の音域は広く、フルートが3オクターブなのに対し、クラリネットは4オクターブ弱。




​また、移調楽器と言って、楽譜に書かれている音と同じ音が出ません。B♭(ベー)管は「ド」と書かれていると「シ♭」の音が出ます。



 

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​フルート
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キーを右にしてかまえます。
​右手を左手より下にし、演奏者は、正面ではなく、やや左を向き右に首をかしげてくちびるを唄口にあてます。
​オーボエ
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オーボエは上下のくちびるを歯にかぶせた状態でリードをくわえて演奏します。
​クラリネット
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​下のくちびるを下の歯に軽くかぶせ、その上にリードをのせます。上の歯はマウスピースにしっかりとつけます。まっすぐに前を見た状態でほっぺをふくらませずに吹きます。
​【フルート】
サン=サーンス 動物の謝肉祭より「大きな鳥かご」
フルート:エマニュエル・パユ
動物の謝肉祭(しゃにくさい)全14曲の中の10曲目。
弦楽器のばんそうの上をフルートが軽やかに飛び回ります。
​31小節しかない短い曲です。
​ビゼー アルルの女第2組曲より「メヌエット」
​ジョルジュ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団
フルートのイメージと言えばこの曲を思い出すほどピッタリ。
​美しく歌う楽器の本領発揮(ほんりょうはっき)です。
​【オーボエ】
​マルチェッロ オーボエ協奏曲 ニ短調
世のオーボエ協奏曲の中でも最も美しい曲です。
オーボエは弦楽器だけだったオーケストラに初めて入った管楽器です。17世紀中頃にフランスで生まれたとされていますが、ルーツは13世紀のイスラム軍楽隊の楽器と言われています。
​ちなみに、ピアノができたのはチェンバロのあとで1709年。18世紀の初めです。
チャイコフスキー 白鳥の湖より「情景」
ヴォルフガング・サバリッシュ指揮
​イルラエル・フィルハーモニー管弦楽団
よく耳にするこの曲のメロディーを吹いているのがオーボエです。ハープの伴奏にのったオーボエの音がなんとも悲し気です。
​このメロディーは物語の最初と第2幕の「月光に照る湖のほとり」の前奏曲『情景』の中に登場します。
​【クラリネット】
​サン=サーンス 動物の謝肉祭より「森の奥のカッコウ」
​動物の謝肉祭9曲目にあります。森の奥から聞こえるカッコウの声をクラリネットが演奏します。深い森の奥は少しぶきみな感じに聞こえます。
​ガーシュウィン ラプソディ・イン・ブルー
​指揮・ピアノ:レナード・バーンシュタイン
ニューヨーク・フィルハーモニック
​クラシックとジャズを合わせた音楽を作ったガーシュウィンの代表作。クラリネットのソロから曲が始まります。
​ガーシュウィンがジャズ・コンチェルトを書いているという話を新聞記事に書かれ、そのような事実はなかったのですが、そういうことになっているからと急いで作らなければいけなくなった曲です。汽車の中で列車が走る音を聞いて音楽が浮かんできたそうです。それを思わせる楽しい曲です。
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